一日が終わって、今日何をしたのか思い出せないことはありませんか。
朝から動きっぱなしで、やることは全部こなした。なのに夜になって振り返ると、手元に何も残っていない感じがする。忙しかったはずなのに、中身だけが抜けている。
結論から言います。時間は増やせません。増やそうとするほど予定は詰まって、一日はかえって薄くなります。有意義な時間の使い方のコツは、増やすことではなく、何に使ったかが残る形にすることです。
予定を詰め込んだ日ほど、何をしたか思い出せない

予定を詰めた日には、たしかに「たくさんやった」という感覚があります。でもそれは、動いた量の記憶であって、中身の記憶ではありません。
次の予定に間に合わせることが目的になると、一つひとつが「済ませるもの」に変わります。済ませたものは、終わった瞬間に記憶から抜けていきます。
反対に、後から振り返って納得できる日は、やった数が多い日ではありません。何に時間を使ったのかを、自分の言葉で言える日です。
残る形にするのは、一日の終わりの数分でいい

残す、というと大げさに聞こえますが、必要なのは数分です。寝る前に、今日その時間を何に使ったかを短く書く。それだけで足ります。
書く場所は何でも構いません。手帳でも、スマホのメモでも、続く場所が正解です。凝った仕組みを作ると、だいたい三日でやめます。
ひとつだけコツがあるとすれば、予定表とは別の場所に書くことです。予定表はこれからやることを書く場所で、こちらは実際に何に使ったかを書く場所。役割が違います。
「やった」ではなく「何に使ったか」を書く
書き方も一つだけ。「資料作成」ではなく、「来月の提案の骨組みを決めるのに二時間」と書きます。
前者はタスク名で、後者は使い道です。使い道の形で書くと、その時間が自分にとって何だったのかが、後から読み取れる状態で残ります。
そして数日ぶん並べてみると、自分が本当は何に時間を使っているかが見えてきます。ここは、時間を増やそうとしている限り絶対に見えない部分です。
忙しさは変わらないのに、一日の手ごたえだけが変わる

この書き方をしても、予定は減りません。仕事量も家事も、そのままです。効率が上がるわけでもありません。
変わるのは、一日の終わりの感触です。「今日は何もしていない気がする」が、「今日はこれに使った」に変わります。
有意義な時間とは、たくさん詰め込めた時間ではなく、後から自分で説明できる時間のことだと思います。今日の終わりに、一行だけ書いてみてください。「今日、いちばん時間を使ったのは○○」。それが積み上がると、時間は増えていないのに、足りている感覚のほうが先に戻ってきます。


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